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シリーズ:その時、空の上だった ――2001年9月11日体験記
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その時、空の上だった ――2001年9月11日体験記

作者:岡野 こみか

  • 無料作品 有料作品:¥0(税込) R18
  • 編集協力者:

    2001年9月11日、ニューヨークに向かう飛行機の中にいました。
    英語もできない海外旅行経験もほとんどないくせに、ふと思い立ってのアメリカ一人旅。
    そんな時起きた、9.11。
    右往左往しながらなんとか帰ろうと苦心した時の様子を、コミックエッセイ風になるようシナリオにしてみました。
    タテコミコンテスト用ということで、なるべく画面を意識して書いてみました。


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    その時、空の上だった ――2001年9月11日体験記 14129文字

     

    「その時、空の上だった ――2001年9月11日体験記」

    ――0日目

    @モノローグ「2001年9月11日」

     飛行機が飛んでいる。
     その中の座席座った旅行者(名前:かみこ)がガイドブックを読んでいる。
     ガイドブックには「ニューヨーク」の文字。

    @モノローグ「私の乗っていたアメリカ行き飛行機は突然カナダに緊急着陸しました」

     ひゅーんと飛んでいた飛行機が、すとんと着陸する。
     その中で客室乗務員はバタバタとワゴンを片付け客席は急にしいんと静かになる。

    @モノローグ「静まりかえった客席に、機長からアナウンスがありました」
    @機長の声「〜〜〜〜〜(英語)」
    @モノローグ「英語なので何を言っているのかさっぱり分からなかったけど、最後の一言だけは理解できました」
    @機長の声「〜〜〜〜“I don't know”」

    @モノローグ「機長が“I don't know”(分からない)って、どういうこと?」

     凍りついたまま茫然とするかみこ。

    @モノローグ「その後、日本語でアナウンスが入りましたが内容はさっぱり頭に入ってきませんでした」
    @モノローグ「ただ、不穏な単語だけが頭の中を駆け巡っていきます」

     呆然とするかみこ。
    「テロ?」「飛行機落ちた?」「ニューヨーク?」といった単語が飛び回る。
     かみこ、歯が「カタッ」っと音を立てる。
     かた。
     カタカタカタカタ。
     がくがく震えるかみこ。

    @モノローグ「歯の根があわない程震えたのは、はじめての体験でした」

       ◇◇◇

    @モノローグ「夏休み。本場のミュージカルと美術館を見たいと思い立った私はニューヨーク一人旅を決行しました」
    @かみこ「サーモンとクリームチーズのベーグルを食べるぞー!」
     ぼんやり「おー」って気合を入れるかみこ。
     ↑
     でも日本でもミュージカルや美術館にほとんど行ったことない。
     英語全くできない。


    @モノローグ「それが……」

     飛行機の中、震えながら必死でモバイルにメモをとっているかみこ。

    @モノローグ「2001年9月11日、何が起きているのか、何が起きるのか分からないまま分からないままとりあえず私は必死でメモを取りました」

    @モノローグ「その一部を紹介します」

       ◇◇◇

     カナダの地図と、着陸した飛行機。

    @モノローグ「飛行機はカナダのウィニペグという場所に着陸」

     迷彩服を着た人に連れ出されるかみこ。

    @モノローグ「機内でものすごーく待たされたあと、空港敷地内で厳しい入国審査がありました」

     迷彩服を着た人達、かみこに何事か尋ねる。

    @かみこ「そーりー、あい、きゃんとすぴーく、いんぐりっしゅ……」

     迷彩服を着た人、首を傾げながらも丁寧に対応してくれる。
     鞄を開けられ、すみずみまでチェックされる。

    @モノローグ「ちなみに、同じ飛行機の日本人から聞いたそこでひっかかった物は――」

    @モノローグ「名古屋名物守口漬け」
     樽の中にながーい大根がぐるぐる入っているのを見て……
    @入国管「爆弾!?」
    @日本人「ぴ……ピクルス? じゃぱにーず、ナゴヤ……」

    @モノローグ「新しい靴下」
     新品なので中に紙が入っている。
    @入国管「なぜこんな所に紙を隠した?」
    @日本人「えーと……」

    @モノローグ「正露丸」
    @入国管「ビンに入った怪しい銀の粒!」
    @日本人「……」

    @モノローグ「そこから乗客はバスで航空会社が手配したホテルへ向かいました」

     貰ったリンゴをかじりながらバスに揺られる面々。

    @モノローグ「長く待たされていた間に、私は考えました――」

    @かみこ(今の私の状態……体力、あり。持ち物、旅行セットと水、飛行機内で貰ったサンドイッチ。知り合い、なし)
    @かみこ(命の危険……とりあえず、なし)
    @かみこ(最悪、じゃない。最悪っていうのは、死ぬこと)
    @かみこ(それを回避するためにカナダに降りたんだから、安全のはず)
    @かみこ(それに、こちらはテロっていう事態を把握したんだからできる限りの安全対策を立ててくれるはず)

    @モノローグ「そう言い聞かせていますが、命の危険なんて単語を出した途端にまた震えが止まらなくなりました」

     かみこ、考えながらがたがた震えている。

    @かみこ(とりあえず――)

     かみこ、バスの中を見回す。
     二人連れの女性がいる。
     かみこ、声をかける。

    @かみこ「あの……」

    @かみこ(仲間を作らなければ)
    @かみこ(今、私は一人。もし迷子にでもなってしまったら誰も気に留める人はいない。異国の地にただ一人取り残されてしまう!)

     かみこと女性たち話しをする。
     なんとなく盛り上がる。

    @かみこ(だれしも不安は一緒。だから、なるべく知り合いを作っておかないと……!)

     ホテルに到着し、全員ホールに運ばれそのまま簡易チェックインと説明会が行われる。

    @かみこ(しかし英語が分からない……あっ!)

    @モノローグ「ロビーの後方にはホテルさんの好意か、甘いパンとケーキがずらりと並んでいたのです!」
    @モノローグ「とりあえず、たっぷりいただきました」

     かみこ、幸せそうにパンとケーキを頬張る。
     前方には青い顔をして説明会に参加している乗客たち。

    @かみこ「おいしいー。皆さん食べないんですかー?」
    @かみこ(とりあえずケーキを全種類制覇しよう……)

     かみこが食べている間に説明会終了。
     そのまま、ホテルの部屋に案内される。
     物珍しそうに周囲を見回すかみこ。

    @モノローグ「ホテルはけっこう広くて、プールまでありました。そして一人にツイン1部屋!」
    @モノローグ「当初、ニューヨークで予定していたよりも豪華な場所に、ついテンションがあがりました」

    @かみこ「ひろーい。テレビもつけちゃえー」

     かみこ、うきうき踊りながらリモコンを構える。
     そしてテレビ画面を見て、リモコンをぽとりと落とす。

    @モノローグ「――ですが」

     茫然とテレビを見つめるかみこ。
     その眼鏡にテレビの画像が映る。
     ビルに突っ込む飛行機の画像。

    @モノローグ「現在の状況の裏で起こっていた事のあまりの衝撃と犠牲の大きさに頭がいっぱいになって、とにかく涙が止まりませんでした」

     部屋の隅で頭を抱えて泣き出すかみこ。

    @かみこ「なんだよ、これ……」

     小さく蹲っている……


    ――2日目

    @モノローグ「ミッション:仲間を作ろう」

     かみこ、日本人がたくさんいるロビーに顔を出す。

    @モノローグ「相変わらず私は一人。何か動きがあった時に置いていかれないように、なるべくロビーで過ごすことにしました」

     ロビーで日本人と談笑するかみこ。

    @日本人A(仮名:田中さん)「ここのホテルの料金、今日までは航空会社持ちだけど明日からは個人負担になるんだって」
    @かみこ「ふむふむ」
    @日本人B(仮名:山田さん)「一緒に乗ってた人が交渉してるみたいだねー」
    @かみこ「なるほどー」
    @日本人C(仮名:佐藤さん)「ところで、まだ飛行機は飛ばないの?」
    @日本人D(仮名:鈴木さん)「まだ、アメリカ中全面飛行禁止みたい……」
    @田中さん「今度飛行機が飛ぶようになったら、みんなアメリカのデトロイトかミネアポリスに送ってもらえるんだって」
    @佐藤さん「でも、その後は?」
    @日本人面々「……」
    @田中さん「さ、寒いから防寒具を買いに行こう!」

     数人の日本人と一緒に店についていくかみこ。
     上着を買ったり、スーパー? で商品を見たり。

    @かみこ「これは……チョコが安い!」

     そのままカナダ土産(?)を買い込む。

    @モノローグ「努力の甲斐あって(?)、日本人の女の子二人(佐藤さん、鈴木さん)、男性会社員二人(田中さん、山田さん)と一緒に行動することが多くなりました」

    @田中さん「我々5人、協力して全員日本に帰れるようにがんばろう!」
    @全員「おぉ!」

     ありがたくって泣くかみこ。

    @かみこ(すみません……英語もできなくて旅慣れてもいなくて足手纏いですみません……)

    @モノローグ「ホテルのロビーでは、時折航空会社の説明会が行われました」

     たくさんの人が集まるロビー、前方には航空会社の社員らしい人数名。
     何か英語で話している。
     かみこ、メモ取ろうとするが分からないので落書きを始める。
     説明の後、日本人……鈴木さんが前に出てきて話を始める。

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    作者紹介

    • 岡野 こみか
    • 作品投稿数:26  累計獲得星数:240
    • 『ゼロコンマ』シリーズが4巻までRentaさん、パピレスさんから配信中!
      デスゲーム×BL小説『ビースト・ゲーム』も配信中です。
      これらが形になったのは、全て皆さんのおかげです!
      心から感謝させていただきます。
      これからも、もっと、色々書いていきたいなと思います。
      よろしくお願いします。

      文章書き、の端っこの端っこです。
      BLもラノベも、まだまだ初心者です。
      現在、クリエイティブRPG「三千世界のアバター」(http://s-avatar.jp/)にてゲームマスター(ライター)をやってます。←皆様のキャラの活躍を小説にしています。
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