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シリーズ:【弱虫ペダル】言葉の森の奥で【御堂筋・石垣】
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【弱虫ペダル】言葉の森の奥で【御堂筋・石垣】

作者:梟 由香里

  • 無料作品 有料作品:¥0(税込) R18
  • 編集協力者:

    これ、もしかしてアイツじゃね?

    石垣はネットという広大な森の奥で見つけた、ある一つのアカウントから目が離せなくなった。

    見えなくても見えるもの、隠そうとしても隠しきれないものがある。
    そんなお話。
    ツイッターネタ。

    ※アテンション
    この作品の公開は同人誌として加筆修正し、製本可能状態になるまでです。
    製本時は加筆修正に加えて追加エピソードを収録予定です。


    登録ユーザー星:0 だれでも星:2 閲覧数:339

    【弱虫ペダル】言葉の森の奥で【御堂筋・石垣】 9632文字

     

    ↓挿絵っぽいもの↓
    http://www.pixiv.net/member_illust.php?mode=medium&illust_id=47583874

     ツイッターをやっていたら、リツイートで心理テストが回ってきた。
     内容は、

    【簡単心理テスト】
    次の言葉の後に言葉を埋めて下さい。
     1水たまりは、「    」
     2あの子って、「    」
     ↓
     ↓
     ↓
     ↓
     ↓

     というものだった。
    (水たまり? あんなん、自転車走らせんのに邪魔なだけの泥水やろ……)
    (あの子? ……特に思いつかんけど、人間なんて大抵恩知らずや)
     そして結果を見てみた。

    【結果】
    1あなたの本当の姿です。
    2好きな人の前でのあなたです。

    「…………」
     書いてある言葉に御堂筋翔は思わず閉口した。
     いや、そもそもネットを見ているだけなので開く口は元々ないが、気分的に。
    ――あなたの本当の姿です。
     泥水が。
     つまり泥まみれって事か。
     ふーん……泥まみれ、ね。
     誰が書いたか知らない走り書きにそう言われてしまったわけだが、 ロードの世界では目的のためなら何でもやるダーティな選手として早くも国内で名を知られつつあった御堂筋はその回答に妙に納得してしまった。
    (泥まみれ。 上等やないか。 どんな道だろうと歩いたもん勝ちやし、ワイは歩けるんならどないな道でも歩くわ)
     そして全てに勝つ。
     ロードでも。
     人生でも。
     だがそんな事を考えている合間に2番の回答がチラリと気になった。
    ――好きな人の前でのあなたです。
     好き人と言う文字を眼でなぞった瞬間、アイツの顔が浮かんだ。
    『御堂筋、くん!』
     相変わらず御堂筋が敷いたルールに慣れず戸惑いつつも懸命に支えようとしてくれる“彼”の事。
    (恩知らず……)
     エースの座をあっさり奪われたにも関わらず、真夏の太陽のように暑苦しい笑顔で笑いかけてくるウザイ奴。
     大会があれば全力でアシストしてくるウザイくらいの頑張り屋。
     そして勝ったらウザイくらいに褒めてくる。
     自分の事のように――。
     お前、自分の立場分かってるのか?
     3年も高校で頑張ってきたくせに、ぽっと出の1年坊主に自分の居場所あっさり奪われたんだぞ。
     なのに何であんなににこやかに笑っていられるんだ。
     どうして自分のために周りに無体を強いる人間のために頑張れるんだ?
     悔しくないのか? 自分だったら悔しくて悔しくて、死ぬ気で奪われた立場取り返そうとするし、笑いかけたり、同じ部員だったとしても協力してやろうなんて絶対思わない。
     思わない……。
     いや、悔しくないはずは無いだろう。
     でもそれを飲み込んで全てを受け入れてるんだ。そして今自分が出来る事を懸命に全うしようとしてるのだろう。
     チームの事を考えれば実に賢明な判断だし、大人な考えだと思う。
     でも、理屈では理解出来るが御堂筋には無理だ。
     御堂筋が今まで貫き通してきた理念や信念には全く沿わない。
    (ワイが一番やない場所に居て何がおもろいん? ボクやったら一番になるまで食らいつきまくるで?)
     しかも彼はもう3年生……もう卒業が近い。
     そんなところで経歴に泥塗られて無私でいられる神経が解らない。
     御堂筋が来なければ彼は部のエースのまま卒業していたはずだったのだのに。
     本当に、どうして笑ってられるんだ? あんな、優しい微笑みを自分なんかに向けられる気持ちが――。
    「解らへんよ……ザクの気持ちなんか……」

     
     パソコンでツイッターをやっていたら、アカウントのおすすめでロードバイクがアイコンになっているアカウントが並んでいたので開いてみた。
     単にロードバイクがアイコンになっているだけだったらままに見かけるので多分開かなかったと思うが、そのロードバイクはアイコンとして縮小されていてもデ・ローザのバイクだと判ったし、とても見覚えのあるデザインだったので思わずクリックしてしまった。
     アカウント名は『de_roza0000』、ツイッターネームも『デ・ローザ』。
     このアカウントの持ち主は相当なデ・ローザ好きか、面倒臭くて自分のバイクの名前を付けただけなのだろう。
     アカウントを開いたら多分後者だと石垣光太郎は推測した。
     何故ならばタイムラインに書き込まれている内容は殆どが自分がこなした自主練メニューや練習した場所の考察ばかりだったから。
     多分ツイッターをメモ帳代わりに使ってるのだろう。
     一応フォローとフォロワーを覗いてみたが、ニュースやスポーツ情報アカウントなどを幾つかフォローしているだけで、フォロワーに至っては0人だった。
     プロフィールの設定されていないし、誰かと会話した記録もないから、本当に交流がしたくてやっているのでは無いんだというのがよく分かった。
     でも、書き込まれている練習メニューを見ているとどこか見覚えがある気がしてならず、過去ログを漁ってみる。
     すると、練習メニューに対する既視感の原因を漸く見つけた。
     練習した場所の地名が考察と一緒に書き込まれていた。そう、京都の地名。
    (そっか、コイツ京都人なんやな)
     同郷の人間と判って、しかもロード好き。
     素っ気ない書き込みに一気に親近感が湧いてきた。
     折角だからフォローしようと思ったが、ずっとフォロワーが居ないであろう表示を見ていたら何だか気が引けてブックマークだけにしておく事にした。
     人間味は薄いアカウントだが、練習メニューや考察はロードをやってる人間としてはとても興味深かったから。
     そして気が付いた時に覗くと書き込みが増えているので、自分の練習メニューの参考にしてみたりしている。
     それにしてもこのアカウントの持ち主は相当ロードに入れ込んでる人間の様だ。
     練習量が半端無い。
     部活の倍以上のメニューが、タイムスタンプを見ると毎日更新されている。
     そしてままに自分がやっているメニューと同じメニューを見つけて顔が綻ぶ。
     そういう時、顔は知らないけど何だか一緒に練習した気分になる。
     後もう一つ言えば、このアカウント主のロードに対する直向きさは――とてもよく知る人物を彷彿とさせるから。
    (自転車もデ・ローザやしなぁ……)
     石垣の卒業より少し早く石垣の後釜を強引に奪った生意気な1年坊主。
     その圧倒的な実力と強引さでアッという間に先輩差し置いて部の頂点に立ってしまった。
     そして彼は常に勝つ事だけを考えていて、団体戦の時には時に非情で無情な指針や指示を提示する事も。
     正直彼のような手段を選ばない上に相手を尊重する事も無い強引なやり方や、石垣の方が先輩なのにエースの座を奪われ蔑ろにされている状況は非常に面白くなかったが、悔しいが彼の分析から生まれる作戦や指示は的確で、戦う上では文句の付け所がなかった。
     だから石垣は冷静に自分の置かれた状況を受け入れ、自分の感情では無く部全体を考えて行動する事にした。
     それに自分は間も無く居なくなる人間。
     そう考えればこんなに頼もしい後輩が入って来てくれてとてもに安心した。
     だから石垣は彼のアシストに回る事に特に不満は無いし、彼に必要とされるだけでも嬉しく感じるようになった。
     彼のもぎ取った勝利は部の士気を高め、自分が居なくなった後の部を更に強化してくれるだろう。
     だから石垣は彼の勝利を心から喜べるのだ。
     勝つたびに石垣が褒めても彼はウザったそうに眉を顰めるだけだが、表面で見える表情だけが彼の心では無いと思っているので構わず褒め続けている。
     そしてまたあのアカウントを開くと、この日は珍しくリツイートがタイムラインに置かれていた。
    (珍しいな。いつもは練習メニューしか書いてへんのに)
     書いてあった内容は心理テストだった。
     内容は。

    【簡単心理テスト】
    次の言葉の後に言葉を埋めて下さい。
     1水たまりは、「    」
     2あの子って、「    」
     ↓
     ↓
     ↓
     ↓
     ↓
    【結果】
    1あなたの本当の姿です。
    2好きな人の前でのあなたです。

    (ふぅん。こういうんのも興味あるんやな)
     そのリツイートに対するコメントは特に書かれていなかったが、コメントのいくつか後に英文のコメントを見つけた。

    Covered in mud.
    Does not matter.
    Human being win walked it would be any way,
    I walk anywhere the way go walk.

     んん? 妙な言い回しの文だ。
     堅苦しい単語と日常会話でも使われるような単語が入り混じった、変な文章だ。

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    コメント

    作者紹介

    • 梟 由香里
    • 作品投稿数:59  累計獲得星数:10
    • はじめまして梟 由香里です。
      とりあえず登録してみました。

      色々雑食で、ギャグから痛そうなのまでムシャムシャしちゃう性質です。
      自分の事を語るのは得意じゃありませんが、投下する作品はシリアスな傾向にあるように自分では感じています。
      自分ではオチャメやってるつもりの時もあるのですが。
      色々読んでいただけると嬉しいです。

      基本的にはピクシブの方がメイン倉庫です。
      こっちにはある程度体裁の整っているのを選んで持ってきたり、整えて公開したりしてみています。
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      fleur de…(オリジナル/連載中/完結近し):http://upppi.com/ug/sc/item/9620/
      エルフの日暮れ(オリジナル/完結話):http://upppi.com/ug/sc/item/9636/
      ピクシブ:http://www.pixiv.net/member.php?id=12389193
      参加イベント情報:http://upppi.com/ug/sc/item/9673/

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